―卒業後の慶應義塾とのかかわりについて―

「塾員」、「三田会」、「社中」…これらは、義塾に入学すると割と早い時期に耳にする言葉だろう。しかし、塾生であるうちは、それらについて考える機会がほとんどなく、決して身近なものとはいえない。塾員センターでは、この春、そして、いずれは卒業していく塾生たちへ、義塾の卒業生になることについて考え、協力してほしいとメッセージを発信している。
そもそも、なぜ在学中のみならず卒業後も義塾との関わりを続けてほしいのか。それは、義塾がOB・OGである塾員の力によって支えられているからである。「塾員」であることをきっかけに、人との繋がりが広がる話は、よく知られているかもしれない。それに加え、義塾の運営には、多くの塾員からの寄附金が充てられている。例えば、義塾の維持運営のために寄附を継続して行う維持会だけでも、年間約2億円の寄附があり、金銭面での支援もなくてはならないものである。
もちろん、卒業してすぐ就職支援や寄附に貢献できる人ばかりではない。卒業してすぐできる義塾との関わり方はどういったものだろうか。塾員データの管理、塾員同士の交流の場である三田会や、塾員、塾員の家族、塾生が介する祭典である慶應連合三田会大会のサポートなどを担当している塾員センターでは、塾員の第一歩として、「慶應オンライン」へ登録してほしいと呼びかけている。
「慶應オンライン」とは、インターネットを利用した塾員用のネットワークサービス。塾生時代「keio.jp」だった慶應ドメインアドレスを転送専用の「jukuin.keio.ac.jp」で提供することをはじめ、登録塾員の検索、情報掲示板「塾員注目!」、慶應義塾メールマガジンの配信などのサービスを受けることができる。
2001年にサービスを開始した「慶應オンライン」には、現在32万人いる塾員のうち6万人弱が登録している。少し機能が遅れていること、メールに依存したシステム状況であることなどを受け、今年の秋に大幅なリニューアルを予定しており、デザインの変更のみならず、塾員限定のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の開始が計画されている。
塾員センターは、サービスを通して、まずは卒業後の連絡先を届けてほしいという。卒業時は保証人の住所で登録されているが、現住所を届け出ることで、クラスやゼミなどの同窓会の知らせ、義塾からの広報誌、慶應義塾卒業生評議員選挙の投票用紙を郵送してもらうことができる。また、OB・OG訪問の連絡先としても活用されるため、後輩支援にもつながる。
この「慶應オンライン」のサービスは、3月23日の卒業式以降に利用することができる。登録に必要なアクセスキーは、卒業式後に渡される学位記の裏面に同封されているので、登録してみてはどうだろうか。
(入澤綾子)

<塾生時代>
keio.jp
<塾員になったら>
jukuin.keio.ac.jp
慶應義塾塾員センター
 Tel: 03-5427-1547
 Mail: infoalumni@info.keio.ac.jp
http://www2.jukuin.keio.ac.jp/
( 三田キャンパス・北館2階)