立大戦

立大1回戦、先発の髙橋佑(環3)は九回を一失点に抑え、自身初の完投勝利を収めた。打線は三回裏、押し出しで1点を先制すると嶋田(環2)の犠飛でさらに1点を追加する。四回表に1点を返されるが、七回裏に中村(環3)が今季5本目となる本塁打を放つ。八回裏にも1点を追加し4―1で勝利を収めた。

中村は「本塁打の本数より、下位打線が作ってくれたチャンスの場面でいい働きができるように臨んでいる」と語った。また、大久保監督は「勝ったことが一番。髙橋佑がきっちり守ってくれた。中村が欲しいところで(本塁打を)打ってくれたね」と満足げに語った。

立大2回戦、先発の髙橋亮(総3)は2本の本塁打を許し、六回までに3点を失い降板。代わった前田(商4)は1失点に抑えた。打線は、三回表に野手選択、七回表に正木(政1)の適時打、さらに八回表に郡司(環3)の併殺打で計3点を奪う。しかし、最後まで粘りを見せたが3―4で敗れた。監督は試合後、「もったいない試合だった。(本塁打2本について)打たれ方が悪い。打線はもう少しできるはず」と悔しそうに語った。

立大3回戦、中1日の髙橋佑は3安打と今度は初完封でチームの勝利に大きく貢献した。六回まで両者とも粘り先制点を譲らず、試合が動いたのは七回裏。瀬戸西(政2)が適時打を放ち、1点を先制した。八回裏には正木の犠飛でさらに1点を追加し、2―0で勝利。立大からも勝ち点を奪った。

早大戦

46年ぶり三連覇のかかった早大戦。初戦は、慶大先発・髙橋佑と早大先発・小島による緊迫した投手戦となった。両投手の好投で0―0のまま迎えた六回裏、無死満塁から押し出しの四球、嶋田の適時打で慶大が先制する。九回表に1点を返されたものの、髙橋佑が粘りの投球で自身3試合連続の完投で3―1と先勝した。試合後、大久保監督は「厳しい戦いの中で、粘り負けずに勝利を引き寄せてくれた」と選手を評価した。

早大2回戦は、二回表に連打で慶大が先制するも、三回裏に同点とされる。五回表に二死一塁、二塁とし、郡司の右中間を破る適時打で2点を追加するが、六回裏に慶大の投手陣が早大打線に捕まる。連打を浴び、この回一気に5失点。3―6と逆転を許す。九回裏に無死満塁のチャンスをつくるも、最後の一打が出ず5―6で敗北した。大久保監督は「勝てずに申し訳ない」と悔しさをにじませた。

主砲の役割を果たした郡司(環3)

リーグ三連覇へ負けられない一戦となった早大3回戦。四回裏に郡司の今季初本塁打で2点の先制に成功する。しかし五回表に連打を浴び、2―2の同点とされる。それでもその裏、四球や相手の失策で二死満塁とし、嶋田の適時打で2点の勝ち越しに成功する。このまま勝利かと思われたが、九回表に土壇場でまさかの逆転を許す。九回裏の反撃むなしく、最後の打者となった主将の河合(総4)が打ち取られ4―5で敗北した。

この結果、勝率で法大、早大を下回り、慶大はリーグ3位で今季を終えた。試合後、泣き崩れる選手もおり、その悔しさを物語った。大久保監督は「勝負強さと、勝ちきれない勝負弱さが両方でてしまったシーズンだった」と今季を振り返った。河合主将は「苦しい試合を何度も乗り越えてきたが、最後の最後勝ちきれず悔しい思いでいっぱい」と涙をのんだ。

(椎名達郎・本田里菜・湯宇都)