今月3日、蝮谷体育館にて第70回早慶対抗体操競技定期戦が行われた。男子団体総合は各種目6名ずつ演技を行い、上位5名の合計で総合得点を算出する。結果は慶大が3‌9‌3・90点、早大が4‌0‌5・30点を獲得し、通算64度目の早大の勝利で幕を閉じた。
 
個人総合では杉野(環3)が3位入賞。1位の座は早大主将の竹中が獲得した。種目別では田中(政3)が鉄棒で2位入賞、山﨑(総1)がゆかで2位入賞に輝いた。
 
慶大の1種目はゆかだ。ひねり不足や着地のぶれはあったものの、大きなミスは少なく着実な演技を見せる。次のあん馬では1番手の古門(政4)が落下したが、続く齋藤(経3)が美しい演技で流れを取り戻す。
 
3種目のつり輪は全体を通じて安定感のある演技を見せるが、インカレ王者の竹中を中心に高得点をマークした早大とは差が開く。跳馬では1番手の小嶋(法1)が見事な着地を決める。その後は力強い跳躍を見せるも着地のミスが相次いだ。
 
続く平行棒では5番手の杉野が転倒したものの、おおよそ丁寧な演技を見せる。最終種目の鉄棒では4番手の杉野が落下。続いて田中が丁寧な演技を決めるが、6番手の古門は着地に失敗し転倒した。
 
男子団体戦の後は女子エキシビションが行われた。笹田(環2)が平行棒、土合(環1)がゆか、田口(環2)が跳馬を披露し観客を盛り上げた。
 
試合後、主将の古門は自身の演技について「得意の鉄棒での失敗が悔しい。各競技で得点にからむという目標が達成できなかった」と話した。
 
チーム全体については、「早大も含め、決めきれていない点があった。慶大は全体の精度を上げ、特に前半に出場するメンバーを育成していく必要がある」と振り返る。
 
今後の抱負を聞くと「まずは慶同戦や国体に向けていく」と言う。古門自身は今年度で引退だが、「後輩たちに繋いでいかなければならない。今年は全日本インカレで9位だったが、次は入賞を目指し、全日本大会にも出場してほしい。早大も倒したい」と語った。
 
昨年のインカレで1部昇格を果たした慶大と1部常連校の早大。両校の実力にまだ隔たりはあるが、点差は年々縮まっている。チームの今後に期待が集まる。
(新山桃花)