司法の今後を語る

ミャンマーの法制度の現状を語るウー氏

ミャンマー連邦最高裁判所長官のトゥン・トゥン・ウー氏ら4人の裁判官による学生・社会人向け講演「ミャンマーにおける法改革および司法制度の現状と展望」とパネルディスカッションが昨年11月28日、三田キャンパス北館ホールで行われた。
それぞれミャンマーにおける司法制度の発展・裁判所の構成と機能・刑事司法に関する手続き・民事訴訟に関する手続きについて講演した。パネルディスカッションでは、日本とミャンマーの法制度の比較を通じて、現状と課題を探った。
2008年の新憲法可決以来、着実に民主化を進めているミャンマーは、各制度の構築を急いでいる。ウー氏は、新憲法はすべての国民に対し、平等、自由、正義といった権利を保障するとし、司法の独立こそが発展をもたらすと話した。
ミャンマーでは英国の慣習法に基づいた司法制度が19世紀から通用してきた。だが、新憲法以降、国民からの信頼を獲得するべく、不正の禁止・防止が課題であると述べた。