11月7日から9日にかけて関東バスケットボールリーグ入れ替え戦が行われた。リーグ10位に終わった慶大は一部残留をかけて二部1位の日体大と対戦するも、まさかの連敗。来年度の2部降格が確定した。また慶大は11月21日から27日にかけて行われた全国大学バスケットボール選手権に出場。成績の振るわなかった今シーズンを有終の美で飾りたかったが、一回戦敗退。慶大の今シーズンは幕を閉じた。           (鈴木優人・小林知弘)

【日体大第1戦 先勝狙うも痛恨の一敗】
リーグ一部二部入れ替え戦の初戦。日体大に先手を打ちたかった慶大であったが、80―86で惜しくも逆転負けを喫した。
リーグ戦で立ち上がりに課題を残していた慶大であったが、この日は序盤から家治(環4)、蛯名(法2)を中心に得点を重ね、日体大に最大14点差をつける。第2Q終盤に日体大に流れを譲るも、前半を40―34とリードして折り返す。
後半、慶大は徐々に日体大に流れを奪われる。一時同点に追いつかれるも、第3Qを62―60で終える。
勝負の第4Q。慶大は権田(政1)が得点を重ねたが、日体大に連続得点を挙げられ逆転を許す。その後も点差を広げられ、80―86の痛い逆転負けを喫した。
試合後、佐々木ヘッドコーチは「今日に向けて選手達には、特別な試合だから、練習からよい緊張感を持つようにと話していたが、その空気を作ることができていなかった。明日は瞬間瞬間を集中して試合に臨んでほしい」と話した。
【日体大第2戦 粘り見せるも2部に降格】
入れ替え戦第2戦。前日の敗戦で後がなくなった慶大は後半粘りを見せるも、83―91で日体大に敗れた。
序盤、慶大は本橋(環2)のミドル、家治(環4)のゴール下でよい滑り出しを見せる。一方日体大も横江を起点とするオフェンスで慶大に応戦。慶大は第1Qを20―23で終えた。
第2Q、日体大が三連続3Pシュートで波に乗ると、慶大は「今年のチームの象徴」(佐々木ヘッドコーチ)であるケアレスミスを連発する。悪い流れを断ち切れないまま、34―51で前半を終えた。
後半に入ると慶大は勢いを取り戻し、中島(総2)の連続3P、本橋のバスケットカウントなどで日体大を圧倒。点差は徐々に縮まり、60―68で第4Qへ。
最終Qに入っても慶大の猛攻は続く。本橋のゴール下、権田(政1)の速攻などで68―68と試合をふりだしに戻す。しかし反撃もここまで。日体大に痛恨の3Pを決められると、点差は再び広がっていく。慶大はオールコートプレス、ファウルゲームと策をめぐらすも、時すでに遅し。83―91で日体大に敗れ、慶大の2部降格が決定した。
試合後、佐々木ヘッドコーチは「やっぱり決定力が無い。まず1つはスコアラーがいない。そしてもう1つは、精神的な支柱が今年は不在だった」と語った。
【浜松大戦 流れ掴めず初戦で敗退】
全日本大学バスケットボール選手権1回戦。慶大に対するは、210㌢の超大型センター・ジャーラを擁する浜松大。慶大はインサイドで踏ん張れず、74―85で敗れた。
序盤、高さで劣る慶大は巧みなパスワークで得点を重ねていく。一方、浜松大はインサイドの要であるジャーラにボールを集め、慶大に応戦する。両者一歩も譲らない均衡の中、抜けだしたのは浜松大。慶大は37―43で前半を折り返した。
後半、本橋(195㌢・環2)とジャーラ(210㌢)の身長差をついた浜松大のオフェンスはさらに勢いを増す。慶大はインサイド陣が踏ん張れずリバウンドを献上。点差は最大10点まで広がり、慶大は苦しい状況に追い込まれる。
タイムアウトを取りなんとか流れを取り戻したい慶大だったが、ディフェンスが機能せず。最後までファウルゲームを仕掛け、戦う姿勢を崩さなかったがこれ以上点差が詰まることはなかった。慶大は74―85で浜松大に敗れ、早々とトーナメントから姿を消した。
試合後、「最後までスターティングメンバーがチームルールを正しく理解できていなかった。全員が1つの方向を向くというように最後まで持っていけなかった」と、佐々木ヘッドコーチ。また主将・家治(環4)は「僕以外の14人の4年生がいつも声をかけてくれましたし、下級生もコート上で頼もしい存在だった。この同期と下級生の主将としてやれたのは誇りに思います」と今シーズンを振り返った。