9年ぶり甲子園の塾高 センバツ初戦は彦根東

悲願の甲子園出場を決め、塾旗とともにポーズを取る塾高ナイン=今年1月、日吉キャンパス来往舎

第90回記念選抜高校野球大会(23日開幕、阪神甲子園球場)の組み合わせ抽選会が16日、大阪市内で行われ、慶應義塾高校(塾高)は大会第6日の2回戦で彦根東高校(滋賀)と対戦することが決まった。28日の第1試合で、午前9時試合開始予定。

塾高の選抜大会出場は9年ぶり9度目となる。選抜大会の出場校選出にあたって重要資料となるのが秋の地区大会だ。一昨年の秋季関東大会では、準決勝へあと一勝で力尽き、関東・東京地区最後の一枠から惜しくも漏れた。

下山悠介主将(2年)は「先輩たちがあと一歩で甲子園出場を逃す場面を何度も見てきた。(出場を果たせなかった)8年分の先輩たちの思いを僕らの代で絶対に晴らすつもりだった」。最速142キロを誇るエース左腕・生井惇己(なまい・じゅんき)投手(2年)の投球が冴え、昨秋の関東大会で9年ぶりのベスト4に到達した。

慶大の六大学リーグ優勝もチームに追い風を吹かせた。慶大野球部と練習試合を行ったり、同野球部の大久保秀昭監督から特別指導を受けたりすることもある。早慶戦ではチームとして神宮球場に足を運び、優勝の瞬間に立ち会った。慶大の快進撃、そしてKEIOのユニフォームが胴上げされる姿に、森林貴彦監督と下山主将は「刺激を受けたことは間違いない」と口を揃える。

一方で、大会本番までの課題として森林監督は「攻撃力の向上」を挙げた。特に秋の県大会では、勝ち進むごとにロースコアの試合が目立ち、得点力不足は否めない。「守りの強化だけでは足りない」と監督。スイング練習によって打者を様々なコースに対応させていく方針だ。

グラウンドでは「自主性」をテーマにしている。「選手が自分で考えてプレーすることで、野球を楽しんでいる様子が少しでも伝わればいい」と森林監督。試合では、一瞬の判断は選手に委ねられる。サイン通りに動き、言われた練習だけをこなすことは求めない。

森林監督の野球論に、選手も行動で応える。生井投手は「甲子園では相手打者のレベルも上がる」と危機感を露わにし、秋の大会を終えてから体重を5キロ上乗せした。食事の回数を増やすなどして、最終的には夏の甲子園を見据えた体作りに徹する。下山主将は「秋の大会では好投してくれた投手陣を援護できなかった」と悔しさを滲ませる。大舞台で、バットを振り込んだ成果を見せたい。

「甲子園で対戦したい学校は東海大相模(神奈川)」と下山主将。秋季関東大会で敗れ、決勝進出を譲った相手だ。選抜大会では、同じ都道府県の代表校は決勝まで当たらないようトーナメントで配置されるが、「相模を倒して優勝というのが最高のシナリオ」と森林監督も対抗心を燃やす。変化の冬を越え、甲子園の土に芽は出るか。

(選抜大会開催期間中は各種SNS・ホームページで塾高の試合を速報します)

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