塾生が発信する”メンタルヘルスのこと”

まずは「分かりやすい情報」の発信から

--NeBA Mediaは、どういった経緯で開設したのですか?

山西私がNeBAプロジェクトを立ち上げる際に、自分の体験を話そうとしても、相手に予備知識がないために話が伝わっていないと感じたり、自分も知識不足だと思ったりすることがありました。なので、まずは情報発信媒体のNeBA Mediaから始めることにしました。今年9月にウェブサイトを開設して、情報発信活動に力を注いでいます。

杉山精神疾患や発達障害の当事者として、自分の抱える症状についてインターネットで調べようとしても、出てくるのは学術論文や専門用語ばかりのサイト。本当に知りたいことを簡単に知ることができませんでした。興味があって調べたいと思っている人にとっても、調べたところで理解しづらい内容ばかりだったら、理解することを諦めてしまうかもしれません。理解を広めたいという気持ちを当事者や関係者が抱えていても、インターネット上では分かりやすい情報がなかなか手に入らないという矛盾がありました。この状況をなんとかする場所を作りたいと思い、NeBA Mediaを開設しました。NeBA Mediaを通じて、精神疾患や発達障害についてもっと気軽に考えてほしいし、簡単に調べて学んでほしいです。

 

--当事者であれ 非当事者であれ、知りたいことについて学べる環境は大切ですよね。

山西当事者が精神疾患や発達障害について知ることで、自分の心や身体に何が起こっているのかを知ることができます。それは不安や混乱を払拭することにもつながるはずです。日本で社会的な抑圧が存在してしまうのは、根本には理解不足があるからだと私は考えています。全ての人が理解できれば、そうした抑圧も減らせるのではないでしょうか。まずは、精神疾患や発達障害について知ろうと思っている人や興味を持っている人が、理解したいのに理解できないという現状を変えたいと思っています。

杉山非当事者からすると、精神疾患や発達障害を抱える人にどう接すればいいのかが分からないということも多いはずです。そこで、私たちのNeBA Mediaでは、当事者の声を紹介しています。当事者にとっても、自分と同じような境遇の人の声を知ることで、自信や安心感につながると考えています。

山西精神疾患に関する研究は、身体的な疾患と比べるとあまり進んでいないのが現状です。特に精神疾患の界隈では、専門家の声だけではなく、当事者の声が非常に重要だと考えられています。だからこそ、NeBA Mediaでは、当事者たちの声も伝えていきます。

 

--その他にはどういったことを考えていますか?

杉山情報発信の次の段階として、アプリを開発したいと考えています。

山西今考えているのは、自分の精神状態を把握した上で、自分の精神的な限界の理解や、精神状態の定量的な測定ができるアラーム機能を搭載したアプリの開発です。精神疾患は目に見えないため、自分の精神的な限界を超えてしまうタイミングが分かりづらいんです。急に倒れてしまったり、ある日突然学校に行けなくなったりします。精神疾患を「可視化」することを1番の目標として、アプリの開発、そしてNeBAの活動を進めていきたいですね。

杉山その他にも、精神疾患や発達障害の当事者たちが、自身の体験や思いを共有できるようなコミュニティを作ることを計画しています。だけど今はコロナ禍なので、こうした活動はまだまだ先のステップになると考えています。まずは、今私たちにできる活動をしていきたいです。