《喊声》殻を破れ!

喊声

月旅行やお年玉100万円プレゼントキャンペーンで話題を呼ぶゾゾタウン運営会社の前澤友作社長。最終的にはお金をなくすことで世界平和を実現するのが夢なのだと聞く。方法の是非はともかく、「世界平和」という果てしないテーマに真っ向から主張を掲げるのは批判を恐れない姿勢の表れだ。

彼の一挙手一投足をネット上でたたく人も多い。裏返せば、大胆で型破りな言動を同じようにはできない人々がそこにいるように思える。

日本人の傾向の一つに間違いを恐れるというものがある。講演で「質問はありますか」と促される場面、手が上がりにくい空気が流れるのは、的外れになるかもしれないと縮こまるからだ。背景には、あらかじめ問いと答えが決まったものばかり身につける学校教育や受験勉強が影響しているだろう。決められたレールを進むうちに、型から外れることは極端に不安を感じるようになる。

しかし環境のせいで、と憂うだけでよいのだろうか。社会に出れば答えのない問いだらけだとよく言われる。確かにそうかもしれないが、よく考えてほしい。答えのない問いを考えることをやめ、パッケージ化された安易な方向に逃げることは簡単なことなのだ。要領よく物事を片付けるように見えて、実は深く考える前になんとなくそれらしい言葉を借りてうまくやり過ごす人がいる。成れの果ては炎上させる側の人々。窮屈な世界に自分から閉じこもっているのだ。

かく言う筆者も批判を恐れず答えのない問いに自分なりの答えを言える人々をうらやましく見ている存在だ。本心は、間違いを恐れて閉じこもった殻を破りたい。

(杉浦満ちる)