身近に潜む危険 カルト教団の勧誘とは

新学期恒例の新入生歓迎オリエンテーション期間。この期間、キャンパスは歩くのも困難なほど人があふれ、活気づく。そんな時期に毎年問題になっているのが、ダミーサークル等として大学に紛れ込んで新入生を勧誘しているカルト団体の問題だ。

カルト団体を一口に定義するのは難しい。宗教団体に限らず、違法な勧誘・脅迫・献金強要等の活動をしている団体、が例として挙げられるが、さまざまな活動を行う団体がある。

さらに、あの手この手で勧誘してくるカルト団体。最近では勉強会や社会貢献団体、国際交流団体等を装ったり、ゴスペルコンサートへの勧誘を口実にしたりしてごく自然に近づいてくるケースが多い。

その団体に属してしばらくすると、団体の目的が不明瞭であるなど不自然な点も浮き上がってくるが、実際にカルト団体に勧誘されて一度その団体に属してしまうと、気づいてから抜け出すのはもう人間関係等の面から難しくなってしまう。

自分は大丈夫、と思う人も多いかもしれないが、日吉学生部によると「そう思っているくらいの人の方が危なく、普通の人でも被害に遭う可能性は十分に考えられる」という。勧誘の手口が非常に巧妙であり、カルト団体の勧誘であると見抜くことが容易ではないのである。

実際に筆者も日吉駅にて勧誘を受けた経験がある。大学生活を通して変わったこと、培ったこと等を教えてくれという内容のアンケートを持ちかけられ、答えた後に自分たちの団体に興味はありませんかと声をかけられた。自分は勧誘に引っかかることはないだろうと思っていたが、それがカルト団体の常套手段だという知識もなく、実際に勧誘に遭っても疑うことさえしなかった。

毎年問題になっているだけあって、大学も注意を呼び掛けるチラシを大学構内の目に付く場所に掲示するなど対策を徹底してきた。それゆえ最近は大学内での勧誘は効果が若干薄く、少なくなっているという。

代わって最近多いのは、まだ知識の浅い入学前の新入生を狙って駅などで声をかけるケース。大学構外での活動までは大学が管理しきれず、直接の対策は難しい。慶大では今年から注意を喚起する資料を入学前に送付する新入生への書類の中に入れるなどして対策している。

また、mixi等のソーシャルネットワークサービス(以下、SNS)での勧誘も活発化している。SNS上で知らない人から勉強会等の勧誘が直接メッセージで送られてきた場合、カルト団体の勧誘である可能性も高い。

誰もが被害に遭いかねない問題である。油断することなく、留意しておくべきだ。

(佐野広大)


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