3月10日から3月15日にかけて、G8サミット(主要国首脳会議)を模した模擬国際会議「ユース・サミット」が横浜などで開催され、G8など各国から集まった学生の代表団が国際問題などについて議論を交わした。15日には、矢上キャンパスで閉会式が行われ、各国の代表が環境問題やエネルギー問題などについてまとめた共同宣言に調印し、会議の成果を発表した。

 ユース・サミットは、実際のG8主要国首脳会議に先立って学生が議論した成果を国際社会に提示するために、2006年4月にサンクトペテルブルク市(ロシア)で開催されて以降、毎年、その年にG8サミットが開催される国で行われている。今年は洞爺湖サミットが北海道で開催されるため、日本で行われた。

 G8(日・米・英・仏・独・伊・加・露)各国からの学生に加え、オブザーバーとしてブラジルと中国からも学生メンバーを招待。横浜シンポジアで気候変動やエネルギー問題など、実際にG8サミットで話し合われる議題について議論を交わしたほか、14日には各界の有識者を招いたパネルディスカッションが行われた。また、各国の代表団が自国の在日大使館を訪問。高校生との交流プログラムなども実施した。

 最終日に合意された共同宣言文書では、地球温暖化問題について「2009年にコペンハーゲンで行われる気候変動枠組条約締約国会議で、具体的かつ拘束力のある合意に達さなければならない」としているほか、注目される石油価格の高騰については「OPEC加盟国に対して石油供給の拡大と、より公正な価格設定計画を求める」としている。