慶大大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科が主催する音声ガイド付き映画上映企画「MID_ACT2010」が先月13日、日吉キャンパス協生館藤原洋記念ホールで行われた。
 松竹映画「しあわせ家族計画」が上映された後、本作の阿部勉監督らをパトリストに迎え、音声ガイドつき映画を普及させるためのモデルを検討した。音声ガイドとは、視覚障害者も映画を楽しめるように画面の様子を説明する副音声のこと。
 慶應義塾創立150年記念イベントに認定された今回の企画は、SDM研究科の有志の学生で構成されるMID_ACT実行委員会が提案。この組織は視覚障害者の映画鑑賞をサポートする環境作りを推進するために発足した。
 MID_ACTの代表を務める野村真也さん(修士2)はパネル・ディスカッションで「1 Yen Moviement」を提言した。これは映画館で映画を鑑賞するごとに入場料から1円を集めて、その資金をもとに音声ガイド付きの映画館を普及させるというもの。
 野村さんは「音声ガイド付きの映画はボランティアに支えられているのが現状。我々が推進するモデルが認知、普及されるよう地道に活動を続けていきたい」と話している。