2017年7月23日

慶應塾生新聞会 三田オフィス
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【留学のすゝめ】 交換留学のすゝめ

 現在、海外留学を考えている塾生はどの程度いるのだろうか。留学を志す理由は人それぞれだが、共通すべきは「学ぶことへの欲求」。語学の上達以外にも、海外での経験から学ぶことは実に多い。そこで今回は大学生と関わりが深いと思われる、いくつかの留学制度に焦点を当ててみた。

 入学式や新歓も終わった5月。新しい生活に慣れてきた人たちも多いだろう。そんな中、あえてまた違った世界に飛び出してみないか。そう、留学である。しかし、留学といっても具体的にどんなものかがわからないとなかなか決心がつかないだろう。そこで今回は、現在英国カーディフ大学に留学中の商学部4年、長野健さんに留学について語ってもらった。

 真剣に留学について考え始めたのは3年の11月という長野さん。

 「周りは外資系に就職したい人たちばかりでもう就活を始めていた。自分も外資系を考えていたが、漠然としていて本当に自分がやりたいことかどうか確信が持てなくて……。あと全体的に勉強不足だと感じていました」

 もう一度自分と向き合うため、自分が本当にしたいことを見極めるため、長野さんは留学に踏み切った。そして結果的に、留学は大成功だったという。ではどのような点が良かったのか、具体的に教えてもらった。

 「まず始めに驚いたのが授業形態の違い。慶應では一つの講義の受講者は200人ぐらいで非常に多いけれど、こっちの授業はゼミじゃないのに20~30人ぐらい。人数が少ない分、講義中に分からないことがあったら気兼ねなく質問できる。高校の授業に近い感じかな」

 高校の授業に似ているといっても、授業内容は専門的で大変やりがいを感じる、と語る長野さん。

 「海外の大学にいる人はみんな自分が何を勉強したいかわかっている人たちがほとんど。だから講義も専門的になるし、みんな講義に興味があるから集中して受ける。もちろん予習、復習もちゃんとやってくる。私語もないし、寝る人もいない」

 また、勉強に専念できるような環境を大学側が整えてくれるのもイギリスの大学の特色らしい。

 「だいたい講義の1~2日後にチュートリアルという講義の補足授業があり、講義よりさらに少人数で議論できるので講義の内容理解には大いに役立った。また教授もとても気さくで、私生活の愚痴など勉強に関係ないことも親身になって聞いてくれる」

 勉強ばかりしているような留学生活だが、では大学生が一番気になるであろう、遊びはどうしているのだろうか。

 「普段の遊びは圧倒的にパブ(日本で言う居酒屋)でお酒を飲みながら話をしているというのが多い。こちらの人間関係の構築はだいたいパブで行われるといってもいいのではないかと。だからお酒が弱い人にはちょっとつらいかもしれない。長期休暇にはヨーロッパが目と鼻の先にあるのでちょっとした小旅行に出かけられる。飛行機も安いし、日本にいると訪れられないような場所に行けてとても面白いと思う」

 最後にこれまでの留学生活を踏まえて、留学するのにベストな時期はいつなのか、またどんな人に留学してほしいのだろうか、聞いてみた。

 「1、2年生はできればやめてほしい。慶應には面白い人が多いし、そういう人たちとふれあう中でいい意味で影響されて、自分を形成していってほしい。4年生も就活に影響が出るので踏ん切りがつきにくいと思う。やっぱり3年がベストじゃないのか。留学してほしい人はこれまでいろいろと挑戦してきた人、またはしてこなかった人かな。でもこの時期で留学が正しいとか誰が留学すべきだとか一つの正しい道はない。留学するのであってもしないのであっても慶應生には失敗を恐れずいろんなことにチャレンジしてもらいたい」とのことだ。

 インタビュー中、長野さんが終始笑顔だったことからも留学がいかに充実したものかというのがうかがい知れた。

 「慶應には留学する機会をくれたことに感謝したい」。そう言って去って行った長野さんの背中は最初に会った時より少しばかり大きく見えた。

(谷翔太朗)