5月5日午後4時30分頃、九州中津から東京三田までを自転車で走る企画「ツール・ド・慶應1200㎞」の最終走者34人が、最終到着点である三田キャンパスに到着した。4月30日に始まった6日間の日程は、慶應義塾體育會自転車競技倶楽部・慶應義塾高等学校サイクリング部・慶應義塾自転車倶樂部(OB会)のメンバーからなる走者と実行委員会の協力により無事終了した。

 「ツール・ド・慶應1200㎞」は慶應義塾の創立150年を記念する事業の一環。「福澤諭吉の志した道」を自転車によるリレー形式で走破し、義塾の歴史と自転車の素晴らしさを世界に発信する。行程は、福澤が幼少を過ごした現在の大分県中津市から、福澤が蘭学修業に励んだ大阪府を経由し、SFCを経て三田キャンパスに至る合計約1200㌔。走者は、プロローグ(中津)からステージ10(三田)までの各区間を、大学生・高校生とOBが混在する2人から最大34人の組に分かれて走行した。このうち、大学・高校チームとOBチームの各1名ずつが、自転車の前輪をたすきとして次の区間に繋げる役割を担った。

 この企画は、慶應義塾の常任理事を務め今年3月に亡くなった故吉田和夫氏の発案によるもの。最終日には吉田氏の家族も応援に駆け付けた。実行委員長の池内直人さんは、最終走者到着後の歓迎セレモニーで「天候に恵まれて企画が無事成功したのも、吉田先生のご加護のおかげ」と感謝の言葉を述べた。