調印式で写真撮影に応じる出席者=左から新井福市長、國領総合政策学部長、海老根市長、村井環境情報学部長、太田看護医療学部長、徳田政策・メディア研究科委員長

10月19日、湘南藤沢キャンパスで、SFCと神奈川県藤沢市との連携等協力協定の調印式が行われた。2010年度のSFC開設20周年、藤沢市制施行70周年の節目を前に、両者が包括的な協力体制を確立することを表明。これまでの功績を形に残すことで、両者の関係を再認識し、さらなる両者の発展へと大きな一歩となった。

藤沢市は市制施行70周年を前にして、様々な団体との協力を密接にしようとしており、SFCが、その最初の連携相手として選ばれた。
調印式にはSFCからは國領二郎総合政策学部長、村井純環境情報学部長、太田喜久子看護医療学部長、徳田英幸政策・メディア研究科委員長が、藤沢市からは海老根靖典市長、新井信行副市長が出席した。
今回の調印は、総務省が推進する「地域ICT利活用モデル構築事業」をはじめとした地域社会の発展と研究・教育活動の推進、人材育成等への寄与を目的としている。
新しい公共、地域主権のまちづくりを進めるために、いくつかの具体的なプロジェクトが発表された。
まず、「世界から学者が来やすい環境をつくる」ために、SFC近辺に相鉄線や東海道新幹線の駅をつくる計画が発表された。もし、この計画が実現されれば、SFCへのアクセスがより便利になる。
また、藤沢市が「健康都市宣言」を掲げることを発表。SFCもそれに伴い「eケアプロジェクト」の準備をしていることを明らかにした。「eケアプロジェクト」とは、総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部が緊密に連携し、あらゆる健康状態、世代の人を対象として、すべての人が安心して生活していける社会システムづくりを目指した研究である。
SFCの未来創造塾構想についても発表された。未来創造塾とはSFCの創立20周年を記念して提唱された新しい学校づくりの構想だ。その未来創造塾構想の中でも特に、24時間研究可能な住み込み型のキャンパス設置計画が目玉となっている。SFCはすでにキャンパスの外に4.9ヘクタールの土地を購入しており、同時に数百名の生徒が宿泊することが可能となる予定。
これらのプロジェクトを円滑に進めるためには、地域住民の理解が不可欠である。そのため、この記者会見には各メディア以外に、近隣地区の代表が参加しており、今後の官学の連携を見守っていく姿勢を見せた。