《論説》多様な入試方法を理解する

2月に入り、一般受験が本格的に始まった。皆さんご存知の通り、入試制度には一般受験以外にも様々なものがある。なぜだろうか。「多様性」が理由の一つである。
慶大にも多くの入試制度があるが、それぞれに意義がある。慶大の入試制度の中から、指定校推薦入試、AO入試、塾内進学を取り上げてみる。

法学部、商学部、理工学部、薬学部薬学科が指定校推薦を導入している。「学業以外にも優れた実績を持つ、個性豊かな学生」や「入学後も挑戦や努力を続け、自分の強みにできる学生」が求められる。また、高校と大学の信頼関係により成立する点も特徴だ。豊富な経験から得られる独自の見方や、ひとつの考えに固執しない視点を持つ学生の入学を目的としている。

AO入試は、法学部、理工学部、総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部が取り入れている。
AO入試の中でも、法学部のFIT入試(A方式、B方式)は2006年度より導入された。特に、B方式では日本全国を7つのブロックに分け、各ブロックで学科ごとに最大10人程度の合格者を出す。ここでは、慶大で学びたいという意志、入学後の目標や構想の明確さが求められる。慶大で学ぶ理由を持つことで、より刺激的な大学生活を送る学生が多い。

塾内進学には、慶應義塾高(塾高)、慶應義塾志木高、慶應義塾湘南藤沢高、慶應義塾女子高、慶應義塾ニューヨーク学院(高等部)からの進学がある。
塾高からの進学者に話を聞くと、塾内進学は、高校1年生から3年生の成績に基づいて進学可能な学部が決まるという。また塾高生活では、社会に出た時の振る舞い方を自然に学ぶことができるようだ。
塾内進学者を中心に、慶大出身者の子孫が慶應義塾へ通うという循環も、縦のつながりに強いといわれる要因の一つだろう。

それぞれの入試制度に、その方法で行うにふさわしい価値がある。個性豊かで継続して努力する学生や、具体的な将来設計のできる学生、縦のつながりに強い慶應義塾の軸となる学生が望まれる。
変化する社会で臨機応変に対応するために、学業で優秀な存在、異なる視点を持つ存在が共に必要である。多様性が重要なのだ。

受験生の方には、慶大生の一人となり、ぜひ「有意義な」大学生活を送ってもらいたい。


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