5月20日、蹴球部春の招待試合・対早稲田大学の試合が栃木県グリーンスタジアムで行われ、慶大は12対54で完敗を喫した。今季から林新監督が指揮を執る慶大は初の慶早戦を白星で飾りたいところであったが課題の残る内容であった。

 試合は序盤から早大ペース。9分、早大はモールを押し込みトライ。この後も3本のトライを重ねる。慶大は38分、敵陣22m付近LOを起点に展開、最後はCTB中濱聡志(環4)がトライ。ゴールキックも決まり7点を返す。前半終了間際に早大が1トライを重ね、前半を7対35で折り返した。

 後半は逆に慶大ペースで始まる。5分にはゴール前でモールを押し込み、12分にはWTB山田章仁(総4)が相手ペナルティからの素早いリスタートで相手を翻弄するがいずれも得点にはつながらず、逆に17分、早大にトライを許す。23分、慶大は相手の連続ペナルティから大きく展開、最後はWTB出雲隆佑(総3)が左隅にトライ、5点を返し12対40。ここから反撃したいところであったが、さらに早大に2トライを奪われ、そのままノーサイド。 

 試合後、林監督は「元気がなさすぎる。相手がチャレンジャーになっていた。逆だと思った」と振り返った。山田は「目指すプレーと現段階のプレーにギャップがある。それをどう埋めていくかが今後の課題」と話した。早大・中竹監督は慶大を圧倒した強力FWについて「そこを重点的に練習してきたので」と手応えを感じている様子だった。大学日本一を目指す上で早大は避けられない相手である。この試合で見つかった課題を今後に生かし、秋の対抗戦では勝利を期待したい。