下田グラウンドで今月1日、岩田遼くん(13)の修了式が行われた。

遼くんは今年8月に、特定非営利活動法人Being ALIVE Japanの事業を通じて慶大野球部に入部。約4ヶ月間にわたり、野球部員として定期的に練習や試合に参加した。10月に行われた早慶戦では始球式にも挑戦し、大役を務め上げた。

修了式では、入団会見時に掲げた「ホームランを打つ」という目標を達成するべく、部員たちと遼くんによる紅白戦が行われた。

遼くんは1打席目からヒットを放ち出塁する。しかし、仲間の援護を受けられず攻守交代となる。一回裏、投手として登場した遼くんはこの回無失点の好投をみせる。

遼くんの2打席目。甘く入った球を見事にとらえ、ついに念願の本塁打が飛び出し1点を先制。笑顔で走りぬけ、ホームへ帰還した。

その後も全ての打席で出塁し、チームに大きく貢献する。投手としても2失点に抑え、6―2で勝利した。

試合後のセレモニーで、大久保監督は「おとなしくて、引っ込み思案で大丈夫かなというのが第一印象だったが、今日の試合で成長した姿を見ることができて感動した」と、遼くんの成長を賞賛した。遼くんは「選手たちとの交流で、とても成長することができた。4ヶ月間すごく楽しくて感謝しかない」と感謝を述べた。

最後に遼くんたっての希望で「ビールかけ」ならぬ「水かけ」で修了式を締めくくった。

(鈴木里実)

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