東京六大学野球秋季リーグ戦を3位で終えた。先月27日から29日に行われた早慶戦は1勝2敗で、早大から勝ち点をあげることができず三連覇を逃した。慶大は勝ち点4で法大、早大と並んだものの、勝率で下回った。なおベストナインには投手部門で髙橋佑(環3)、三塁手部門で内田(総4)、外野手部門で中村(環3)が選出された。

けが人続出のなか、孤軍奮闘した髙橋佑(環3)

今季は主将の河合(総4)をはじめ離脱者が多く、投手では髙橋佑一人に頼らざるを得ないなど厳しい状況であった。特にチーム防御率(3.64)はリーグ5位、打率10傑に慶大から一人もランクインできなかった。「春季は投手で勝ってきた。『野球は投手だ』と思い知らされたシーズンだった」と大久保監督は話し、投手整備を課題に掲げた。

それでも接戦をものにする「慶大らしい粘り」で勝利をつかんできた。数字に表れない強さは法大3回戦の4時間45分もの大熱戦をサヨナラ勝利で決めたことによく表れている。

46年ぶりのリーグ三連覇の夢は破れたが、今季の主力は3年生が占め今後の期待がみえる。野手では来季主将の郡司(環3)、中村、柳町(商3)が、投手では髙橋佑、髙橋亮(総3)など経験豊富な選手が「黄金世代」を形成している。河合主将は「厳しい試合を乗り越えてきたが、最後の最後に勝ちきれなかった。優勝するためには今のチームを超えないといけない。来季は頑張ってほしい」と語っていた。来季の奮起に期待したい。

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