《塾員インタビュー》「ホッとする」時間を届け続ける ラジオDJ 秀島史香さん

塾員インタビュー

ラジオDJ 秀島史香さん

「今でも緊張はしますが、やればやるほど色んなものが見えてくる仕事で、色んな人にお会いできることが、ありがたいです」

そう語るのは、ラジオDJ・ナレーターとして活躍する秀島史香さんだ。彼女の声がテレビやラジオから流れてくると、すぐに分かる人も多いのではないだろうか。

神奈川県茅ヶ崎市出身の彼女は、1‌9‌9‌8年に慶大法学部政治学科を卒業した。学部に入学する前は、慶應ニューヨー ク学院で学んだ。ラジオとの出会いは、家族で渡米した小学生時代。英語がまったく分からず手探りの中、現地のラジオを聴き始めたのがきっかけだ。

「人の声が気持ちいいな、ホッとするなっていう気持ちが、一番最初に『ラジオっていいな』と思った出来事でした」

慶大在学中、将来について考えたとき、「ラジオに関わりたい」と思う気持ちが強くなった。慶應メディア・コミュニケーション研究所に所属し、学生を対象としたDJコンテストにて入賞。大学3年のときに初めてレギュラー番組を持ち、今に至る。

秀島さんは、ラジオパーソナリティとして「話す」ことをしながら、ゲストの話も真剣に「聞く」インタビュアーとしての役割も担う。リスナーの私たちは、彼女の声を聴くと「ホッと」する。この安心感はどこから生まれるのだろう。

「最初は『私が私が』という感じでしたが、相手が何を聞きたいのか、どんな話題か次第に意識するようになりました」

彼女はインタビュアーとして「聞く」ことを「おもてなしの時間」と表現する。そのためには、相手へ向けたちょっとしたサービスのようなものが不可欠だ。

「何でもいいから自分から発する。お会いするなら、その方にまつわる話題を2、3個準備しておく。頭が真っ白になって、ただBGMが流れていて、何喋ろう……みたいな失敗をたくさんしてきたので」

秀島さんは普段から、「コンビニに行ったら栗のチョコレートが何種類も並んでいた。秋だなあ」と、小さなことでも、頭の隅に留めておくという工夫をする。

「焦る必要はないと思います。楽しい会話って、誰かが何かを言って、返して、広がることだと思うので。大切なのは、相手の喋るスピードや間を乱さないこと」

秀島さんの一言に対して、リアルタイムでメールやSNSから不特定多数の返答が戻ってくる。そんな体験の中から感じる、人間の多様性や面白さ。

「ラジオは、その日の出来事や、人の気持ちなどあらゆるものが原材料になるので、多くの想いを紹介したいと思っています」

そんな秀島さんの今後の目標は「生涯現役」だ。

「声が出てマイクがあればできる仕事なので、誰かが聞いてくれて、今日も悪くない一日なのかな、と思ってもらえれば。おばあさんになってもできていたら最高の人生ですね」

温かくて柔らかい秀島さんの声は、今日も明日も、私達のもとへ届く。

(下村文乃)

秀島史香(ひでしま・ふみか)

ラジオDJ、ナレーター。
1975年、神奈川県茅ヶ崎出身。
慶應義塾大学在学中にラジオDJデビュー。
ラジオのDJ、TVやCMのナレーション、絵本の読み聞かせ、通訳や字幕翻訳、執筆活動などで活躍。
現在、Fm yokohama「SHONAN by the Sea」、JFN系各局『Pleaseテルミー!マニアックさん、いらっしゃ~い!』、NHK Eテレ「デザイン トークス+」「人生レシピ あしたも晴れ!」など担当中。
2018年9月には、安室奈美恵さんの引退直前に民放ラジオ101局でオンエアした特別番組
WE LOVE RADIO, WE LOVE AMURO NAMIE』で進行役も務めた。
著書『いい空気を一瞬でつくる誰とでも会話がはずむ42の法則(朝日新聞出版)が販売中。


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