《今さら聞けないニュースの前提》「新潮45」 杉田衆議院議員による寄稿問題

今さら聞けないニュースの前提

Q 「新潮45」ってそもそも何?

A 新潮社が毎月発行している雑誌のことだよ。1‌9‌8‌2年に前身となる雑誌が創刊されたけど、今年の10月号をもって休刊することが発表されたんだ。

なぜ休刊することになったの?

A 誌の8月号で差別的な記事を掲載し、その後の出版社の対応に世論から激しい批判が殺到したからだよ。

8月号で問題となった記事はどういった内容だったの?

杉田水脈衆議院議員が寄稿した「『LGBT』支援の度が過ぎる」が今回問題となっている。記事では同性カップルに対し「生産性がない」などと主張し、世間から多くの批判を受けたんだ。

批判を受けて編集部はどういった対応をしたの?

編集部は、世論に逆らう形で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」という特集を10月号に掲載。これによって、杉田議員や編集部、そして出版社への批判が社会的な運動として拡大した。出版社は10月号の出版から1週間後、休刊の決断を余儀なくされたんだ。

なぜ差別的な論文が掲載されてしまったの?

A 近年の出版不況が影響しているといわれている。元々「新潮45」は事件報道を重視したノンフィクションを得意としていた。しかし約15年前のピークが5万7‌3‌5‌9部に対し、最近は1万部前後にまで落ち込んだ。2‌0‌1‌6年9月号から編集長に就任した若杉良作氏は、それまでの路線からオピニオン路線へと大きく変更した。ノンフィクションは、取材費がかさむ上、売れ行きが伸びるとは限らない。費用を抑え、安定して雑誌を買ってもらおうとする中で、過激な思想に基づいた言説を展開することを選んだと考えられるね。

Q 出版社はなぜ休刊を決めたの?

A 出版社は「企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていた」ことを認めて、編集態勢が不十分であることを理由に休刊を決めたんだ。

Q 休刊したことで、この問題が解決したと考えて良いの?

休刊をしたからといって、この問題が終わったとは言えない。また同じような問題が繰り返される可能性も否定できない。今回出版社は、検証をしないまま、突如休刊を決めた。どうして報道被害が発生したのか、メディアとして検証し報じることが求められるよ。


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