経団連の中西宏明会長は先月3日、企業の採用活動に関して定める「就活ルール」の廃止に言及し、波紋を呼んでいる。

グローバル化が進む中、経団連に加盟していない外資系企業などが採用活動を早めている。ルール廃止に対して、大手企業は歓迎する声が大きい。「就活ルール」は終身雇用制などといった日本型雇用システムを前提としている。「働き方改革」が次々に行われ、雇用制度のあり方が多様化する中、時代にそぐわないものになっているのは明らかだ。

今回の見直しは、就職活動をする大学生にどのような影響が出るか。少なくとも言えることは、大学生の負担が大きくなるということだ。ルール廃止は、採用活動が前倒しになることが予想される。大学生が動き始めなければならない時期も当然前倒しになるだろう。

見直しの反対意見として多いのが「採用活動の前倒しは大学生の学業を妨げる」といったものだ。しかし「本業は学業」とされる大学生は果たして本当に「学業」をしているのだろうか。

キャンパスでは試験前になると「試験範囲はどこ」「ノートをコピーさせて」といった声が響き渡る。大学に行く意味を、単位を取り大学を卒業することだと履き違えている学生は少なくない。学生が主体的に学業に取り組まないのは、学問を「自分事」として考えていないことが要因の一つだ。

大学が持つ役割の一つに、社会に貢献できる人を育成することが挙げられる。社会において自分が何で貢献することができるかを見つけ、そのためには自分に何が足りないかを見つけられれば、おのずと学ぶべき学問が見えてくるだろう。

そのために、インターンシップは有効的だと考えられる。企業がどういった活動を行い、どのような人材を求めているかを理解することができる絶好の機会だからだ。大学生の早い時期からインターンシップを始めることで、大学生は何が足りないかに気づくことができることだろう。

「就活ルール」の見直しは就職活動だけでなく、学業のあり方をも変えるかもしれない。