▼2回戦・日大 1–6 慶應義塾

第100回全国高等学校野球選手権記念北神奈川大会は13日、横浜スタジアム(横浜市中区)で2回戦が行われ、慶應義塾高(塾高)は日本大学高(日大)に6―1で勝利した。

横浜市の日吉に校舎を置く学校同士の「日吉対決」として注目された今カード。先制したのは塾高だった。一回、1番宮尾(3年)が日大のエラーから出塁すると、続く大川(3年)が痛烈な左前適時打を放ち、走者をホームに返す。

これを皮切りに勢いに乗るかと思いきや、日大の先発・中島を前にして、塾高は追加点を得ることができない。一方で、投げては先発の生井(3年)も日大に得点を許さず、途中エラーからピンチを迎える場面があったが、五回を無失点に抑える。

しかし、日大が昨夏ベスト4の意地を見せる。六回、1死二塁の場面で、日大の4番小水が三塁線へ鋭い打球を放ち、同点の走者がホームイン。試合は振り出しに戻る。

接戦の展開に、1点差から逆転を許した今春の選抜大会での彦根東戦が思い出される。しかし、今夏の塾高は一皮むけていた。六回に生井は追加点を許さず、七回には打線に火がつく。七回無死一、三塁から2番大川が今日2本目の適時打を放ち、走者を一掃。続く3番下山(3年)の右越え本塁打で、さらに2点を追加し、この回5得点を挙げる。

流れに乗った塾高は生井と継投・渡部(3年)が日大に追加点を許さず、そのまま試合終了。初戦を突破した。

塾高の森林監督は今日の試合について、「中盤まで接戦で、終盤で突き放す。うちのチームらしい試合ができた。優勝するための良い経験となった試合と捉えている」と述べた。

下山主将は、「接戦になることを想定していたので、そんなに焦りはしなかった。(本塁打は)直球を狙い、自分らしいスイングができた」と語り、また2本の適時打を放った大川は、「昨秋・今春と打撃でチームに貢献できていなかったので、夏絶対に打ってやるという気持ちで1打席目に入った」とそれぞれ試合を振り返った。

次戦は19日、サーティフォー相模原球場(相模原市中央区)で生田と対戦する。

(曽根智貴)