《今さら聞けないニュースの前提》森友学園への国有地売却問題

今さら聞けないニュースの前提

そもそも森友学園ってどんな場所なの?

A 正式名称は学校法人森友学園。学校の名前ではなく、大阪市淀川区にある塚本幼稚園の運営元だよ。

Q 昨年から頻繁に森友学園の話題をニュースで見聞きするよね。なぜこれほどの注目を集めるようになったの?

A 昨年2月の朝日新聞の報道に端を発するんだ。大阪府豊中市内にある国有地の売却額を財務省近畿財務局が「非公表」としていたことを明らかにしたものだよ。その土地を小学校用地として買収したのが森友学園だった。

Q 「非公表」だったことが問題視されたの?

A それが一つ。国有地の売却情報は、透明性を確保する観点から、各省庁とも原則公表することが義務付けられている。しかし森友学園は近畿財務局に売却額を「非公表」とするよう強く求めていた。そればかりか、近畿財務局が地中の「ごみ撤去費」として土地評価額から約8億2000万円を値引いた1億3400万円でこの土地を森友学園に売却していたことがその後の報道で明らかになったんだよ。

Q それで、もう一つの問題は?

A 「小学校用地」と言ったけれど、森友学園は設置予定の学校を「安倍晋三記念小学校」として寄付を募っていたんだ。さらに、安倍晋三首相の妻・昭恵氏が同校の名誉校長を務めていたことで、値引きへの口利きがあったのではないかという疑惑が持ち上がった。

Q 億単位のお金が動く土地取引なら政府の記録が残っているんじゃない?

A もちろん、野党側は資料の提示を要求している。それに対し、佐川宣寿財務省理財局長は、森友学園理事長の籠池泰典氏(いずれも当時)との面会記録について「廃棄した」と主張したんだ。

Q そんなに大事な資料を廃棄していいの?

A 財務省行政文書管理規則の細則には、交渉記録の保存期間までは明記されておらず、そのような明記されていない文書の保存期間は1年未満とされている。具体的な廃棄のタイミングは、財務省の「慣例」で決められているんだよ。だから佐川氏は管理規則に則った廃棄の正当性を訴えたんだ。

Q その佐川氏は今や渦中の人だよね。何があったの?

A 交渉記録がないのなら、決裁文書を提出してほしいと野党が求めたんだ。国有地の売却に関する決裁文書は売買の経緯を詳しく記したもので、保存期間が30年と定められているからね。

ところが財務省が開示した決裁文書では、契約時の文書から一部表現が書き換えられていた。朝日新聞は契約時の文書を確認したとして、「森友文書、書き換えの疑い」という見出しのスクープを報じたんだ。財務省は、佐川氏の国会答弁との整合性を図るために文書を書き換えたことを認めたよ。

Q 佐川氏は罪に問われないの?

A 書き換えは公文書管理法の趣旨に明確に反するけど、同法には罰則規定がないんだ。それに、佐川氏が書き換えを指示したのかどうかも明らかになっていない。今後の証人喚問で、佐川氏が書き換えの「最終責任者」の存在について口を開くかが注目されるよ。

(注)この記事の紙面掲載日は2018年4月1日です。


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