【WEB限定】「塾生新聞のつくり手」の役目を終え、いま思うこと

「実は私たちって、すごいことしてない?」
ある会員が言った。

大学に頼らない…とは簡単に言うけれど、
発行費に、決して安くはないオフィスの家賃。

すべて、自分たちだけの手でやってきた。

当たり前だと思ってた、当たり前じゃない活動の実態。
2017年度の執行部が振り返ってみました。

* * * * *

代表:今日は皆集まってくれてありがとう。一年間活動してみてどうだった?

編集局長:思い返してみるといろんなことがあったけど、でもあっという間に最後の1月号発行になっちゃったな。毎月会議から取材、作業、発行を繰り返していったら、あ、1月号だ、って感じだった。

体育会デスク: そうだね。

財務:確かに、忙しさでいっぱいの1年だったよね…。

企画編集長:うん、かなり忙しかったよね。代表は1年間、会全体を支えてくれたけど、その中で一番印象に残っていることって?

代表:印象に残ってることか(笑)。難しいんだけど、俺が一年通して意識していたのは、「皆が快適に活動できる環境」づくりかな。

報道編集長:たとえば?

代表:会員が辞めちゃったときがあって、その後の対応は気を使ったね。どうすれば皆がモチベーション保ちながら活動できるのか、を考えるのはすごい大変だったね。

報道編集長:今年度は1年生と2年生が自発的に積極的に動いてくれたのがよかったよね。後輩が頑張ってるから自分も頑張らなきゃって思った。

一同:(うなずく)

代表:編集長は毎月すごく大変そうだったよね。締め切り近くになると皆夜遅くまで頑張ってて、すごいと思った。

編集局長:終わらなかったからね(笑)。

体育会デスク: 体育会の取材は作業期間中に試合があったりして大変だったね。

報道編集長:入稿直前ギリギリまで待った秋の早慶戦で勝って六大学野球優勝して、その記事を1面トップにできたのはうれしかったね。(【六大学野球】慶大、7季ぶりV 「陸の王者」復活 2017.11.14)

体育会デスク: あれは最高だったね。在学中に優勝見れて自分たちの代で報道出来て嬉しかったなぁ。

11月号について

編集局長:六大学優勝は11月号だったけど、発行前はめちゃくちゃ忙しかったよなあ。いつもの紙面は4、6面が多いけど11月号は10面分で、その分記事も多くて。三田祭の時に会員が校門の前で来場者の皆さんに配布するものでたくさんの人に読んでもらえる号だから、いつもにまして気を引き締めたな。本当に11月号は今年の山場だったと思う。

広告広報局長:広告については、11月だけではないけど、局員みんながサークル活動以外にもやることがある中で企業の営業時間内に時間をつくって営業活動をするのは大変だったと思う。年々紙面への広告出稿は減ってきていて厳しい状況は続いたけど、そんな中で後輩主導で5行広告が成功したことは嬉しかったし、感謝してる。普通の広告だけでは厳しいからこそ5行広告みたいに違う方法にチャレンジして頑張ってほしいなーと思った。

編集局長:この時期は代表局も三田祭に向けて忙しそうだったよね。

代表:そうだったね、三田祭では「テレビ現場からのメッセージ」と題して、フジテレビの榎並大二郎アナウンサーを呼んで講演会を開催したけど(【三田祭レポ】榎並大二郎氏、テレビ現場を語る 塾生新聞会 2017.11.25)、普段は中々見ることのできないテレビ現場の裏側を見れたし、ためになった学生の人も多くいたんじゃないかな。

1年間の編集後記

編集局長:この座談会の企画、きっかけの一つが「編集後記ってないよね」ってことだったから、各編集長に1年を振り返ってもらおうと思います(笑)。じゃあ報道から。

報道編集長:はい。今年は例年よりも報道的にいろいろなことが起こった一年だったと思う。新塾長に野球優勝にと。偶然ではあるけれど、こういう年に携われて良かったと思う。それと、塾長選挙特集は印象深いね。正直自分たちもどうすればいいかわからず探り探りで始まったけれど、みんな頑張って取材に行って話し合いもして、良い新聞を作ろうと真剣に模索した結果、ああいう今までにない記事・特集を作れたと思う。

編集局長:塾長選挙はチャレンジだったよね。6月号(【特集】塾長を、考える 2017.06.08)と11月号(【特集】塾生が、考える ー塾長選挙ー 2017.11.10)で扱ったけど、本当に今までにない取材の進め方や面の使い方だったから、手探りだったね。一般紙にも掲載された話題だったこともあって、読者の皆さんからもさまざまな反響をいただいたのも、発行した記事を見つめ直すいい経験だった。

報道編集長:そうだね。あとは、一年通してレイアウトを組むのには苦労したな。一つのレイアウトを組むのも大変なのに、広告の大きさが想定してたものと変わったり新しいニュースが入ってきて記事を増やしたりすると、一からやり直しになるから大変だった。

企画編集長:報道面のレイアウトは企画より何倍も難しそうで、作業直前にレイアウト組み直しになってた時は本当に大変そうだったね…。企画の話をすると、今年度の企画記事のテーマは「いつだって塾生目線」。

編集局長:おう、それ、塾生新聞のモットーだよね。今年?(笑)

企画編集長:報道記事が「慶大の今」を伝えるのに対して、企画記事は「慶大生の今」を発信する役割があるんじゃないかと思って。インターネットが普及して、誰でも発信者になれる時代だからこそ、塾生新聞にしかできないことを模索してた。

代表:それが、塾生目線だったの?

企画編集長:そう。2017年の慶大生が、100人規模で集まって発信しているのって、きっと私たちだけ。その視点を大事にしたいから、できるだけ多くの部員の意見を拾うようにしてたよ。否定から入らない、納得いくまで話し合う、とか。

編集局長:会議では、意識的に後輩にたくさん発言してもらったよね。

企画編集長:新聞は形としても残るし、ウェブサイトで過去の記事を気軽に検索できる時代だし。毎年行っている塾生アンケート企画とかがわかりやすいんだけど、10年前と今じゃ、同じテーマでも答えは全然違うの。だから未来の塾生が記事を読んだとき、2017年の感覚が伝わるようにしたかった(【特集】塾生500人と、「結婚」を考えてみた。)。

報道編集長:企画記事で印象に残っているものはある?

企画編集長:いっぱいあるけれど、さっきのテーマを強く意識していたのは「SDGs」(6月5日は世界環境デー 地球に生きる一員として考えよう 2017.06.05)や「仮想通貨」(今、話題の仮想通貨とは 経済学部教授 土居丈朗氏に聞く 2017.11.29)の記事。今年ならではの記事だと思う。あとは東京五輪と芸術の秋をかけあわせた特集「ART COLUMN #TOKYO1964_2020」かな。2020年にも染まり切らない、オリンピックの間の時期って今だけでしょ。あえてスポーツ以外の視点から、東京五輪を見てみたかった。

広告広報局長:ほんとに改めて読むと角度が全く違って面白いね。徐々に五輪ムードになってきてる中で五輪の取り上げ方はいろいろあると思うけど、その中で五輪×アートっていう特集の仕方も面白い取り組みだったと思う。着物は慶應のOBが携わってるのを知ってたから前々から気になってたんだけど、今回の企画に当てはまって取材が実現して良かった。

編集局長:私としては、さっきも話に出たけど、後輩が主体的に活動に参加してくれていたこともあって、一定の裁量を与えた企画が例年より多かったなと思う。局長としてはどこまで任せていいか悩んだこともあったけど…。後輩が、自分たちにもできる、って頑張っていたことは私たちにもいい刺激になった。

報道編集長:さっき話した塾長選挙の特集や、去年第7回大学新聞コンテスト(主催:東京五大学新聞連盟、関東学生連盟、関東大学スポーツ新聞連盟)大学一般新聞部門で記事賞をいただいた記事(小山薫堂さん 何色にも染まれる、それが日本人 2017.06.23)も2年生主導の特集「日本らしさって何ですか(2017年6月号)」の記事だったし。

企画編集長:来年こそ、連載賞も1位をとって、コンテストの最優秀賞、勝ちとってほしいね(笑)。

編集局長:本当にそう。頑張ってほしい!

熊本の取材から考えたこと

編集局長:あと、この立場としてというよりは一会員としての話だけど、4月号で特集を組んだ熊本の震災の取材(【特集】現地で感じた、熊本の現状)は印象深い体験だった。2016年4月14日に地震が発生して、そこから1年の節目を前にした時期に現地に足を運んで取材をしたんだよね。

体育会デスク:代表、編集局長、企画編集長、広告広報局の読者広報担当と自分の5人で1泊2日の取材だったね。

編集局長:そう。熊本城、益城町、肥後大津駅へ行って、それから現地の大学生にもお話を伺うことができた。カメラを向けてシャッターを切るのもはばかられるような光景を前に、なんというか、起こったことの大きさと、それに対する自分たちの無力さみたいなものを感じたのも強烈な経験だった。

企画編集長:熊本は企画編集長としてはじめての取材だったんだけど、印象的な出会いがあって。

広告広報局長:どんな出会い?

企画編集長:益城町を訪れたとき、町役場の方が色々なところに案内してくださったんだけど、「ぜひこの現状を多くの人に届けてください」って言われたの。それが町にとって、復興に向かう力になるからって。

代表:確かに、言われた。

企画編集長:それまでは「塾生新聞」をより多くの人に読んでほしいと思っていたけど、そうじゃないなと。伝えたいことがあるから読んでほしいんだよね。「この事実、この言葉を伝えたい」って思ったら、今まで以上に読みやすさ、伝わりやすさを意識するようになったかな。

編集局長:わかる。執行代としても駆け出しの時期に熊本に行ったことが、一メディアとしての役割だったり、その中で学生新聞であるからこそできることだったりを考えるきっかけになったと思う。震災特集の記事は紙面ではモノクロだけど、私たちが見たことをできる限り伝えたくて、WEB記事では写真をたくさん掲載するようにして。あとは、一学生として現地で取材をして何を思ったか、率直な考えを伝えたくて、紙面には載せきれなかった取材後記を掲載したのもWEBでの試みだった。

* * * * *

広告広報局長:1年間色々あった。終わってみると反省しかないです。広告ではある号が発行される前にもう次の号の営業や配布イベントの調整などの仕事が始まり、号ごとの区切りっていうのかな?〇月号終わったー! っていう感覚が無いと思うけど、そういう状況で局員みんな忙しい中で毎月毎月追われながらも頑張っていたと思います。個人的には広告広報局員だけど記事を書くこともできたし、塾新にいなければできないことをたくさん経験できて楽しかった。

財務:忙しかったけど、このメンバーと一緒だから頑張ってこれた、そんな気もするな。

編集局長:これからも塾生新聞は新たなメンバーで続いていくので、読者の皆さんには新しい塾生新聞の姿を見てほしいなと思います。

代表:今日はありがとうございました。


PICK UP:

  1. 命削って貫いてみせる 青函トンネル、13日に開業30周年
  2. 日本の風薫る街 地震が襲った台湾・花蓮県に行く
  3. 《受験生応援特集》英語講師・関正生先生に聞く 塾生の英語との向き合い方とは