先月、ラグビー関東大学対抗戦が開幕した。慶大は筑波大との初戦を43-26で制した。

前半4分、先制点を決めたのは筑波大。ミスを突かれた慶大はラックを突破されトライを許してしまう。しかし慶大も前半7分、WTB宮本瑛(経3)が筑波大のパスをインターセプトし、独走トライで同点に追いつく。 その後は両者とも得点につなげることができず苦しい時間が続く。試合が動いたのは32分。相手のノックオンをきっかけに慶大は攻めに転じ、ゴールラインでスクラムを押し込むとNO8松村(商4)がトライを挙げる。続く36分にはFL中村(文4)がトライを決め19-7で前半を折り返した。

このまま点差を広げたい慶大だが、勢いを取り戻した筑波大に苦戦し2トライを決められ逆転を許す。流れは筑波大に傾いたと思われたが慶大も果敢に攻めの姿勢を見せる。後半18分SH江嵜(商3)のトライを皮切りとして、素早いパス回しを中心に2トライを決め白星を飾った。得意のスクラムで相手を圧倒した一戦だった。

第2試合は秩父宮で成蹊大と対戦。この試合では慶大は有利に試合を展開できた。

前半3分、慶大はラック横のスペースを突きFL川合(総2)がトライ。先制点を取り試合の支配権を握った。その後7分でも相手のミスキックからサイドを突破しトライ。11分にはゴール前のモールからゴールエリアに押し込みトライをとった。その後3トライを取り、前半を40-0で折り返した。

しかし、後半の慶大は思うような試合展開ができなかった。「成蹊大のディフェンスが修正され」(成蹊大池田監督)流れが成蹊大に味方し、慶大のミスも多くみられた。試合終了直前の41分に、FB今成(経4)がサイドの突破からロングランでトライを決めると、その後もパントキックからWTB権正(政4)がトライをとり、最終的に試合は61-7で終了した。

試合後、金沢HCは「後半に公式戦未経験の選手を投入したので、選手にはこの経験を大切にしてもらいたい」と語った。普通の練習場と違う秩父宮の雰囲気を味方にするかどうかは選手次第だ。続く戦いでも選手が存分に力を発揮できれば、慶大は大きく優勝に近づくだろう。
(高井日菜子)
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