第86回早慶レガッタ対校戦が先月16日、東京都隅田川にて開催された。メインレースである対校エイトでは、早大が11分05秒04のタイムでゴールし、11分6秒85の慶大を破った。慶大は史上初の6連覇が期待されたが、早大に競り負け無念の敗戦。戦績は早大の45勝40敗、同着1となった。
 
悪天候により早大の沈没に終わった前回大会とは打って変わり、今年は晴天に恵まれた。大会当日の最高気温は26度、ゴール付近の桜橋ではほとんどの観客が上着を脱ぐほどの暑さだった。
 
試合は序盤から一進一退の攻防が続いた。先手を取ったのは慶大。好スタートを切り、一つ目の橋である両国橋を通過すると、僅かながらも早大を先行した。
 
試合が動いたのは、試合開始から約2分後だった。早大主将の内田達大選手は「スタートしてから総武線鉄橋までが一つのターニングポイントでした。もしそこで慶大に出られていたら、そこでコンスタントのレートをもう2枚あげて漕ぎ切ることを想定していました」と語る通り、レース中盤に差し掛かる前に作戦を仕掛け、慶大に追いついた。
 
レースは最終盤まで両者譲らぬ展開となったが、多くの観客や応援団が待つゴール地点の桜橋には、わずか1艇身の差で早大が先着した。
 
試合後、慶大の主将を務める内田優志選手(政4)は、「スタートから何度もチャンスがあったのに、まとまり切れず早稲田に行かれてしまったので非常に悔しい。6連覇に対するプレッシャーはそれほどなかったが、自分たちが負けるイメージができていなかったので、そこが足りなかった」と振り返った。
 
早慶戦で6年ぶりの黒星を喫した慶大だが、5月以降も大会は続く。内田主将は「この負けをしっかりと反省して、夏に繋げていきたいと思います」と意気込んだ。次の大会は、今月26日~28日に行われる全日本選手権大会だ。早慶戦の悔しさを胸に、慶大端艇部は前を向いている。
(川津徹朗)