3年連続のインカレに臨む慶大は1回戦、悲願の初出場を果たした四国学院大と初対戦した。試合は序盤から慶大が圧倒。前半9分にコーナーキックのチャンスを得ると、MF加瀬澤(総4)のボールにDF宮地(総4)が頭で合わせ幸先よく先制する。その後17分にはMF手塚(環3)の正確なパスを受けたFW渡辺夏(総3)が華麗な個人技で相手DF陣をかわし2点目を奪う。その後もサイドから中央へと攻撃の手を緩めることなく戦い続ける。40分には手塚のクロスを、FW山本哲(政4)と交錯した相手GKが止められず直接ゴール。3点のリードを奪い前半を折り返す。

後半になると疲れからかやや運動量は落ちるが、4年生を中心に声を掛け合い連係プレーで四国学院大ゴールに迫る。慶大ベンチは再三の崩しを見せた2トップを入れ替え、MF小谷(環2)とFW矢野(文4)を投入する。4年生として最後の大会となる矢野は積極的にボールに飛び込む姿勢を見せ、後半41分にはダメ押しとなる4点目を奪う。リーグ戦では得点の無かった矢野の躍動もあり、4-0で同じ関東リーグの順大との2回戦に駒を進めた。

2回戦は順大との対戦。リーグ戦では2勝している相手。決して油断はできないが何としても勝利したい。前半は順大にボールを保持される時間が続き、攻める順大と守る慶大という構図が出来上がる。相手の中盤からサイドに展開され、両サイドから崩され何度もピンチを迎えるも、GK上田朝(総1)の好セーブなどで凌ぐ。前半終了間際には、FW渡辺の中央突破からフリーキックを得て宮地が頭で合わせるも惜しくもゴールを逃す。その後も慶大の攻撃が続き44分、DF溝渕(環4)がコーナーキックのこぼれ球を決め先制。1-0で前半を折り返す。

しかし、後半開始早々に試合は動く。フリーキックを合わせられ同点に追いつかれると、攻守が入れ替わる激しい展開が続く。慶大は細かいパスを繋ぎ効果的な攻撃をするも、40分に左サイドを崩され逆転を許してしまう。選手達は最後の力を振り絞り猛攻に出るも力尽き、1-2で試合終了。慶大のシーズンは幕を閉じた。
(長谷川裕一)