11月27日、第75回早慶空手定期戦が、日吉の慶應義塾高等学校地下体育館で行われた。はじめに演武、約束組手などが行われた後、高校生の部として早稲田学院と慶應義塾高校の組手が行われた。演武と一転して緊迫した雰囲気に包まれた高校の部は塾高の全勝で早稲田学院を圧倒した。その後の大学生の部の組手では、ヘットギア無しで試合を行う。早慶共に一進一退の攻防が続き、勝負は大将戦までもつれ込む熱戦となった。しかし、一歩及ばず6勝7敗で早大との団体戦を落とした。

大学の部は13人対13人による団体戦で、勝ち越した大学が勝利となる。試合前には塾歌・校歌の斉唱、エールの交換が交わされた。

先鋒の早大・末廣祥彦と慶大・橋本(文4)の一戦は、橋本が序盤からコーナーを背負うなど圧倒される場面が多くあり、2-5で敗れる。次鋒の村上(総3)が勝利を収め、星を五分に戻して迎えた三鋒戦の大久保(法1)はポイント6-4と試合序盤から試合の主導権を握る。そのまま試合が終わると思われたが、大久保の上段突きが早大の知久の顔面を捉えてしまい、反則負け。そのまま早大・知久は意識を失い救急搬送される事態になった。

その後2勝3敗で迎えた六鋒戦の木村(法2)が熱戦を見せ、上段突きで1ポイントを先取。試合途中に相手選手が鼻から出血し試合は一時中断するも、一進一退の攻防を繰り広げる。一度は上段突きで同点に追いつかれたが、残り時間10秒でポイントを奪い、辛くも4-3で勝利を収め団体戦の星をふたたび五分に戻した。

その後も両校一歩も引かず総合成績6勝6敗となり、勝敗は最後の大将戦に委ねられることとなった。早大・末廣哲と慶大・松重(商3)大将戦は副将戦までの熱戦とうって変わり、お互い間合いを取り、牽制し合う時間が長くなる。結局松重は手数少なく、有効打を決めることできずポイント1-2と僅差で敗れ、早大との定期戦で勝利を挙げることができなかった。
(香西朋貴)