一戦残らず敗北した慶大。後半で相手の勢いに負けて失速するパターンには見飽きた観客も多いだろう。

日吉記念館で行われた白鴎大戦は、高橋(法3)の欠場が響いた。西戸(総4)の奮闘が目立ったものの決定力不足からリードを守り切れず。早大戦では西戸の調子も振るわず相手の勢いに押され、33点差の大敗を喫した。西戸に代わって活躍する選手を作ることが今後の課題になる。続く2試合も苦しい戦いを強いられる。王者筑波大との試合では、前半から点差を広げられるワンサイドゲーム。試合が進むにつれファールもかさみ、27点差で敗れた。拓大戦ではサワ(環3)らがリバウンドを取るなどして拓大に迫るが、拓大の安定感には一歩及ばず。結果93-99で悔しい敗戦となった。1巡目最終日には全敗中の明大と激突したが、残り23秒で相手が3Pを決め、1点差で痛恨の最下位へ転落し、大接戦は幕を閉じた。

2巡目の初戦は対東海大。鳥羽(環2)のシュートで8点のリードを得るも、強豪東海大はすぐにペースを取り戻す。鳥羽の得点を最後に慶大は突き放され、大差で試合は終了した。青学大戦では第1Qでサワ、第3Qで西戸と後藤(環4)が積極的に3Pを狙って、試合は慶大のペースに。特にサワは第1Qの慶大18得点のうち11点を獲得し、その存在感を見せつけた。しかし終盤には青学大にペースを奪われ、後半勢いを見せた原(環2)の奮闘むなしく再び敗戦した。次なる相手は昨年度のリーグ戦にて僅か1点差で敗北した筑波大。西戸らおなじみの選手の活躍で10点ビハインドで前半戦を終えるも、次々に得点する筑波大に焦る慶大は、ファールを連発。筑波大に幾度もフリースローを許し、85-98で試合を終えた。

攻守で存在感を示した原
攻守で存在感を示した原
1試合平均12.6点を上げる後藤
1試合平均12.6点を上げる後藤
主将・西戸のプレーが慶大浮上のカギ
主将・西戸のプレーが慶大浮上のカギ

同じ選手ばかりの活躍が目立つことや、ファール回数の多さ、またリバウンドの守備やシュートの得点率など、基本的な部分に力不足が目立つ慶大。果たして最下位からの大逆転劇を目にすることはできるのだろうか。
(井上晴賀)