85回早慶レガッタ対校戦が先月17日、東京・隅田川で開催された。

伝統あるこの一戦で慶大はメインの対校エイト(9人乗り・3750メートル)を15分44秒35のタイムで漕ぎきり、途中で沈没した早大に勝利。大会5連覇を果たした。これにより通算成績は40勝44敗、同着1となった。

レース当日は雨と強風に見舞われ、第2エイトをはじめとする一部のレースが中止、また主催者側の監視艇が強風に煽られ転覆し、スタッフ2名が落水する事故も発生した。

この悪天候で対校エイトの開催も危ぶまれたが、開始予定時刻には雨が上がり、レースは行われることになった。とはいえ強風のため、川は高い波が立つ大荒れ。レース中、何が起こってもおかしくない最悪な条件でのスタートとなった。

荒波の中、艇を漕ぐ慶大エイト
荒波の中、艇を漕ぐ慶大エイト
レース開始直後は慶大がリードするも、その後早大が差を縮め両校が並
ぶ展開となる。

白熱のレースになると思われた矢先、早大の艇に高波が襲いかかり艇が
浸水してしまう。この影響で早大は失速し、慶大が大きく差を広げる。

浸水しながらも、早大は懸命に漕ぎ続けたが、徐々に前進できなくなり、厩橋(うまやばし)付近で沈没。2年連続で記録を残すことができなかった。


一方、慶大は波の影響で止まることもあったが、最後まで冷静に漕ぎ続け、この悪条件の中で見事にゴール。大会5連覇の栄冠を手にした。

試合後主将の中田(経4)は「5連覇に関してよりも漕ぎきれたことに誇りを感じる」と振り返った。
(藤咲智也)