昨年度リーグ戦3位の慶大は、第5節終了時点で2勝3敗で勝点6の8位とした。第3節を除いて全ての試合で先制点を許し、総失点も10とリーグで2番目に多いなど内容の悪い試合が目についた。また多くの試合で前半は相手に主導権を握られ、後半に巻き返しても時すでに遅しとスロースタートであった。

第1節の明大戦では終始明大に主導権を握られ、前半終了間際のDF豊川(総4)のPK献上などで3失点。攻めては慶大の放ったシュートは0本という完敗ぶりで厳しい船出となった。

スルーパスに抜け出すMF加瀬澤
スルーパスに抜け出すMF加瀬澤
第2節は筑波大戦。互いに開幕戦を落としている両者の戦いとなったが、前半は終始筑波大のペースでポゼッションを高める相手に対し苦戦を強いられる。37分には失点を許し後半に選手交代で流れを変えようと試みるも、勢いは止められず追加点を決められる。その後は徐々にペースを取り戻し、前半のロングボール主体の攻撃から一転サイドからの攻撃を展開。39分にはDF望月(環4)が一矢報いるが、万事休す。開幕から2連敗を喫することになった。



続く法大戦では何としても勝利が求められた。すると開始2分に早々にチャンスが訪れ、MF加瀬澤(総4)が左足を振り抜き先制する。その後もMF松木(総4)らがチャンスを作り上げ、後半はカウンター主体でリズムを作り無失点。今季初勝利を手にした。

第4節は桐蔭大戦。前半28分に先制されると、終了間際の39分にも追加点を奪われ、0―2で折り返す。後半は息を吹き返しサイドを攻め込むと11分、加瀬澤が頭で合わせ1点を返す。しかしあと1点が遠くこのまま試合終了。早くも今季3敗目を喫した。

第5節は専大戦。前半、専大は左サイドを中心に攻めこみ慶大のゴールを脅かす。21分にはDF宮地(総4)がPKを与え先制点を許し、そのまま前半終了。後半も流れを変えられず、4分にCKのこぼれ球を相手に決められ追加点を許す。万事休すと思われた慶大だがここから意地を見せる。FW山本哲(政4)が1点を返すと18分には加瀬澤のCKに松木が頭であわせ同点。24分に左サイドを完全に崩され勝ち越されるも、直後には松木のスルーパスに反応した山本哲が振り向きざまに強烈なシュートを決め再び同点。32分には運も味方しオウンゴールで逆転。苦しかった4月を勝利で締めくくった。
(長谷川裕一)