昨年は早大と優勝争いをしながら春秋の早慶戦で全敗。1勝もあげられなかったという事実がある。そして、昨年中軸を打った横尾(現日本ハムファイターズ)、谷田(現JX-ENEOS)が抜け、戦力ダウンを危惧する人も一定数いる。しかし、主力が抜けたのは慶大だけではない。どのチームも打線の破壊力では昨年よりも劣る分、投手力、チーム力が昨年以上にチームの勝利に直結すると予想される。

慶大野球部の大久保監督は、「昨季のように長打を狙って打席に立って打てる選手は多くないし、繋ぐ意識を持ってやってもらっている」、そして「一人一人の役割を徹底して」と常日頃から選手に言っているという。大久保監督は慶大野球部の選手として主軸を打ち春秋連覇、アトランタ五輪で銀メダル、社会人野球でも監督として日本一を経験した。経験を活かし野球の技術だけでなく、学生のうちから社会に出た時の厳しさを選手に教えているそうだ。

取材を通しても「個人よりもチームの力」を重視する監督だという印象を受けた。「最近は個人の成績を優先しがちな選手が多い。自己犠牲をしてでもチームが勝てば良いという意識が選手に欲しい」と話す。今年はチーム一丸で早慶戦勝利、さらには4季ぶり優勝を期待したい。
(香西朋貴)



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