「13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない。」という広告を目にしたことはあるだろうか。この広告主であるプラン・ジャパンは「Because I am a Girl」というグローバルキャンペーンを行っている。

先月11日、プラン・ジャパン主催の第4回国際ガールズ・デー記念イベントが行われた。

塾員の森星さんがイメージキャラクターを務める
塾員の森星さんがイメージキャラクターを務める
国際ガールズ・デーとは、2011年に国連で制定された国際デーであり「世界各地の女の子への性差別や暴力を撲滅し、彼女たちのエンパワーメントを図ること」を目標とする。

イベントでは、映画『わたしはマララ』の日本初特別試写会を中心に、インドから来日した大学1年生の女の子によるスピーチ、池上彰さんによるトークセッションが行われ、さらに「Because I am a Girlエンジェル」を務める森星さんも登場した。

森星さんは「過酷な現実の中で生きる女の子たちの努力が実るよう応援しなければならない」と話しエンジェルとして世の中にメッセージを伝え続けることを宣言した。

また池上彰さんは開発途上国で女性の教育制度が普及しにくい現状に対し「女性への教育がもたらす利益を短期間で示すのは難しいが、地道に行うことが問題解決に繋がる」と男女平等の教育機会の重要性を強調した。

プラン・ジャパンの事務局長である佐藤活朗さんは「出生からハンディキャップを持っているのはおかしい」と話す。開発途上国に女の子として生まれたという事実だけで、当然の権利が保障されない実情がある。しかし、救うべき弱い存在として彼女たちを見るべきではないという。

問題解決のアプローチとして現在主流となっているのが、ジェンダーメインストリーミングというアプローチだ。

それは、女の子個々人を応援するだけでなく、社会の仕組みや男女の関係性を変えることを目標に掲げている。今回のイベントもその一環として行われた。

私たち学生にできることは何か。寄付というわかりやすい手段を思い浮かべがちだが、ほかにも方法はある。「まず関心を持ってくれたなら、SNSで拡散して欲しい。直接お金を払うことではなくても支えになる。また寄付付き商品の存在は知ってもらいたい」

寄付付き商品の例としては株式会社メリーチョコレートカムパニーの「マキャプート」ブランドの商品売上の一部が、途上国の女の子プロジェクトに寄付される取り組みがあるという。私たちが意識するだけで、ジェンダーメインストリーミングに繋がる。開発途上国の女の子たちを支える第一歩になるのだ。
 
「女の子だから」感じることができる幸せが彼女たちに届けられるよう、まずは知ることから始めたい。
(高橋奈都子)