6月23日、三田キャンパス西校舎ホールで、素浄瑠璃『憑りくる魂』の公演が慶應義塾大学文学部主催で行われた。これは慶應義塾大学文学部を卒業し、国文学者、民俗学者、随筆家として活躍した池田弥三郎氏の没後25年を記念したもの。公演された作品は折口信夫氏作の『死者の書』を池田氏が脚色し、昭和 33年ラジオで放送されたもので、その作曲者の一人を父とする豊竹咲大夫氏、また鶴澤燕三氏、竹澤宗助氏が出演した。

 会場は多くの人で賑わい、開演前はほぼ満席となった。豊竹氏のはりのある声は、豊かな表現によって作品の根幹である霊魂の交わりを見事に描き出した。