私たち大学生は、講義を受けたり、友達と談笑したり、時にはサークル活動をしたりすることを目的として、何気なく大学のキャンパスに通っている。しかし、周囲を注意して見てみると、そこにはさまざまな人やものが存在していることに気付く。この特集では、塾生やこの新聞を受け取ってくれたあなたにぜひ知っておいてもらいたい「慶應義塾の知られざる魅力」を余すところなく伝えている。

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実際に売られている飴(慶應生協提供)
実際に売られている飴(慶應生協提供)

慶大ではさまざまな「慶應グッズ」が製作されている。ノートやクラッチバッグなどの実用的な物からゴルフボールのような記念品まで店頭に連なるが、どのように商品化され、どのような人たちが購入しているのか。慶應生協日吉店に聞いてみた。

「慶應グッズの売れ行きとしては、キャンパスでイベントが開催される際に多く売れる状況」だという。イベントとは、入学式や塾員招待会、毎年秋に開催されている連合三田会などを指す。購入者の内訳を見てみても、塾生より塾員に売れているといった状況である。人気の高い商品は慶應マークの入ったタオル類や、体育会野球部のキャップだという。

そのような状況の中では商品自体も塾員を対象にしたものになってくるという。ペンマークの入ったアクセサリーや時計など、比較的高価なものも商品化されている。




商品化の流れとして、多くの慶應グッズは、その商品を製作する業者側からのアプローチで始まるという。業者と生協が会議や試作を重ね、慶應義塾への申請を得て、はじめて商品化される。一方で生協学生委員の協力で商品化が進められる場合もあるそうだ。スウェットやクラッチバッグなどが当てはまる。昨年度に開催されたイベントでは、クラッチバッグの復刻版デザインの販売を行って反響があった。そういった実用性の高い商品は塾生を中心に人気が高く、売れ行きは好調だ。

慶應グッズ全体の売れ行きは年々減少傾向にあるという。慶應グッズ製作の予算の設定も行ってはいない。要因として「クラッチバッグのような反響がある商品でも流行り廃りがある」ためである。しかし現在、新たな商品を製作しようか検討中だそうだ。「塾生や塾員などの消費者の声に耳を傾けて、売上の向上に努めたい」と日吉購買部の河本さんは語る。

 

(八島卓也)