ロボットに動作を覚え込ませる様子
ロボットに動作を覚え込ませる様子

先月31日、湘南藤沢キャンパス(以下SFC)にて、「未来構想キャンプ」が行われた。

「未来構想キャンプ」とは、ワークショップを通じて、高校生たちに問題の発見・解決について考えてもらうイベントだ。「多様な知識や知恵をぶつけ合い、未来につながる『実行力』について体験的に考える」ことを狙いとする。

今年度は、ロボティクス・デザイン、フード・コミュニケーション、クリエイティブ・ライフ、地域イノベーション、外国語学習環境デザイン、健康科学のワークショップが開講された。

ロボティクス・デザイン・ワークショップでは、「豊かな感覚と表情を持ったロボット」の製作にあたった。「人間らしい動き」をロボットに教えることを通して、人間と関わるロボットに求められる「社会性」について考えさせる内容となった。

地域イノベーション・ワークショップでは、地域に潜む問題を見つけ、解決策を模索。実際にSFC周辺の遠藤地区に赴いて住民の話を聞くフィールドワークを行い、グループディスカッションを通じて地域の問題解決の方法について思考を巡らせた。

外国語学習環境デザイン・ワークショップは、「多言語多文化共生を目指して」というテーマの下、外国における日本語学習環境を創造するという内容だ。どの地域の誰を対象に日本語を教えるかを決めた上で、地域ごとの特色を活かした教授法と教材を開発した。教科書や映像など、どれも高校生たちの独自性が光るものとなった。

他のワークショップでも、紙芝居の制作やディベート、プレゼンテーションなどを行い、社会の諸問題やその解決策、SFCで今後実施するべき研究について議論を重ねた。

ワークショップは笑顔の絶えない賑やかな雰囲気の中で進められた。高校生は「みんなで一つのことをやる楽しさがあった」「試行錯誤を重ねたことで達成感があった」と満足そうに語り、いきいきとした表情でキャンパスを後にした。
(参照 http://www.sfc.keio.ac.jp/admissions/camp.html)