医工連携の拠点作りを目指す

慶大医学部と慶大病院は先月23日、研究開発や人材育成の連携・協力に関わる協定を産業技術総合研究所と締結した。同研究所が有する広範な先端技術を医療に活かすことで、医工連携のイノベーション拠点を構築することが狙いである。

同研究所は国内最大級の公的研究機関として多様な分野の研究をしている。ライフサイエンスの分野では、医療・創薬の技術開発を重点的に進めてきた。ほかにも同研究所が持つ情報やナノテクノロジーなど多分野に関する総合的な技術を共有する。

具体的な研究として、疾患診断用の糖鎖バイオマーカーの開発を推進する。バイオマーカーによって健康状態を科学的な指標として知ることができるようになれば、病気の早期発見が可能になる。また、研究者同士の交流や若手指導者の育成にも力を入れる。