今年度も12月1日から経団連所属の企業による情報公開が解禁され、2015年度卒の就職活動が本格化した。「短期決戦」の見込みとなる就職活動において、これから各業界や企業などの情報をどれだけ多く手に入れられるかは大きな鍵となる。

弊紙では各業界の人事担当者のお話を12月号、1月号で掲載する。弊紙読者の就職活動の助けに少しでもなればと思う。 (就職活動取材班)

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線ではなく「面」で東京を網羅する

―企業の特徴
当社は東京都心部を中心に9路線179駅の地下鉄ネットワークを持っている鉄道会社です。鉄道事業が中心の会社で、全収益の85%は列車運行に由来しています。さらに東京という限定したエリアを地盤にしていることも特徴です。

「東京とともに成長する」をキーワードに、地域と連携を図りながら関連事業を展開しています。鉄道は沿線の住宅や観光施設を結ぶ「線」という位置づけをされがちですが、当社では東京の街を網羅するようなネットワークの「面」という認識をもっています。

―今後の事業展開
従来通り安全・安定輸送はもちろん、新しい安全対策も施していきます。現在、停電しても最寄りの駅まで移動できるよう列車の蓄電池や設備の開発に取り組んでいます。その他ではバリアフリーやエレベーターをより充実させ、事故防止のためのホームドアも100%設置に向けて動いています。さらに東京五輪を控え、東京の再開発には積極的に関わっていく予定です。街が魅力的になるよう地域と連携しながら一緒に東京を盛り上げていきたいと思っています。

―社風
鉄道事業は安全に列車を動かすことなど、全社一丸となって同じ目的に向かって進むことが多いので、社内での仲間意識は非常に強いと思います。社員同士は仲が良く、休みの日でも会ったりと比較的家族的な社風はあるかと思います。

―求める人材像
当社の決意として「安心=安全+サービス」という図式があります。安全は絶対に守らなければならないもの。一方で、お客様へ促進するサービスに応えるために、サービスは変えていかなければなりません。この「守り続けていくもの」と「変えていくもの」という想いに共感できる方に来ていただきたいと思います。総合職では幅広い視野で深く考え、自分で行動する力が求められます。周りを巻き込みながら行動できる方には是非来ていただきたいです。自分がやりたいことを主張して引っ張っていくというよりは周りを巻き込み、納得させながら動かしていかなければならない場面が多いです。エキスパート職は、責任感と協調性が求められます。列車は一人では動かせないのでチームとしての意識が必要です。

―採用について
昨年度は、12月1日にプレエントリーを開始し、その後本エントリー。本エントリーは、適性検査やESの提出をしてもらいました。詳しくは採用HPをご覧ください。

―就活生へアドバイス
就職活動は会社がどんなことをしているのかを知る良い機会。軽い気持ちでよいのでまずはいろんな会社を見て楽しんでほしい。目につく情報だけに捉われがちですが、情報に左右されず、その会社の中で、どのような仕事ができるのかを見て会社を決めてもらいたいです。

聞き手=片岡航一