今年度も12月1日から経団連所属の企業による情報公開が解禁され、2015年度卒の就職活動が本格化した。「短期決戦」の見込みとなる就職活動において、これから各業界や企業などの情報をどれだけ多く手に入れられるかは大きな鍵となる。

弊紙では各業界の人事担当者のお話を12月号、1月号で掲載する。弊紙読者の就職活動の助けに少しでもなればと思う。
(就職活動取材班)

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あたりまえの先の価値を目指して

―事業内容
総合エネルギー企業を自負しています。ガスそのものの供給はもちろんのこと、現在はガスで発電した電力、さらに蒸気や熱、など、天然ガスをさまざまなかたちのエネルギーに変えてお客さまに販売しています。つまり、家庭や企業活動なりで使用するエネルギーをお客様のニーズに応えられるような形で総合的に提供していることが当社の強みでもあると思います。

―今後の事業展開
ガス会社の事業はすそが広く、天然ガスを安く調達してくるだけでは不十分で、インフラとしての強靭さ、そしてお客様の新たな需要を切り開いていくことが必要となります。現在、東京ガスはエネルギーと未来のために「チャレンジ2020ビジョン」という方針を掲げて取り組んでいます。具体的には、①海外からの天然ガス調達価格の低減や、海外での発電事業・ガス供給事業等の拡大、②従来以上に安全かつ安定的なエネルギー供給、③スマートエネルギーネットワークなど、多様なニーズに合わせたエネルギーソリューション、④次世代を見据えた技術開発・ITY活用、などです。

―企業の強み
まず将来性があるということが挙げられます。天然ガスは埋蔵量が豊富であることに加え、埋蔵する範囲も世界各地に広がっています。さらに環境への負荷が小さい。これらの理由で世界のエネルギー源は天然ガスにシフトしています。東京ガスは、天然ガスを扱うリーディングカンパニーとしてお客様にサービスを提供していきます。

もう一つは自分のやりたい仕事が見つかる確率が高いことです。当社は海外からの天然ガス調達に始まり、輸入、生産、、供給、販売、保安、また設備やサービスの営業、販売、そして基礎研究や商品開発、IT分野まで一連の商流をすべて担っています。LNGバリューチェーンと呼ばれるこの流れにおいて仕事は多岐にわたっており、自分のやりたい仕事が見つかるはずです。

―社風
感謝の気持ちや、人に喜んでもらおうというマインドが溢れていると感じます。今、ガス事業も大きな変化を迎えつつあり、お客様に自社を選んでもらえるよう付加価値を高めていかなければなりません。そして選んでいただいた際はこれからも選ばれ続けるよう努めます。そのため、謙虚で感謝の念を忘れない人が多いと思います。

―採用について
エントリーシートの受付は1月から開始。2月には適性検査などを実施し、4月のはじめから面接を行います。窓口は「文系職」と「理系職」、そして昨年から新たに設けられた「特定技能職」の3つ。特定技能職は文系職または理系職との併願が可能。面接を受ける段階でどちらかに決めていただく形です。

―求める人材
インフラ業界では特に責任感を持ち、周りと協力することが求められます。そして「あたりまえの、先へ」をキーワードにしていますが、同じことを繰り返すのではなく、外部環境が変化する中攻めの姿勢で取り組んでいくことを望みます。安定した供給など「あたりまえ」の先に、より価値のある、わくわくするようなエネルギーの使い方を探す仲間に来てもらいたいです。

―就活生へのアドバイス
自分のことを知ってほしい。自分が何に喜びを感じ、何を楽しいと思うのか。価値観の軸を見つけ、そのうえで自分のやりたいことが実現できる企業を見つけてほしいです。

聞き手=片岡航一